グーグルが米国国立ホロコースト歴史記念博物館と共同で、ダルフールの虐殺現場を空から監視する運動に乗り出した。

 スーダン北部ダルフール州では2003年から非アラブ系アフリカ人約20万人が民族浄化されている。米政府は「21世紀最初の大量虐殺」と呼び、ハーグの国際刑事裁判所(ICC)も強制移住&虐殺問題でスーダン政府を非難しているものの政府は否定、介入・支援が難航している。今回の動きは「ソマリア、ウガンダの二の舞は避けたい」という専門家や社内のホロコースト・サバイバー関係者の声に後押しされての決断だ。

 世界2億人が利用する無料地図検索ソフト「Google Earth」で現地の模様を監視し、チャド国境の難民キャンプ、炎上する民家の模様が手に取るように分かる高解像度3D衛星画像の更新は頻繁に行っていく。地図上のアイコンで、軍に破壊された約1600か所の村が一目で分かる無料レイヤーも用意した。クリックすると同博物館現地支部が集めた村の被害状況、体験談、動画、支援団体の情報が出てくる。

 「世界2億人が見ている」という圧力が、この状況をどう変えていくのか。成果を見守りたい。(サンフランシスコ発:ジャーナリスト 市村佐登美)