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パソコン復活の兆し?

2007/05/21 15:37

週刊BCN 2007年05月21日vol.1187掲載

国内のパソコン出荷が好調のようだ。JEITA(電子情報技術産業協会)は、平成18年度のパソコン出荷実績を発表した。

 出荷台数が過去最高だった平成17年度の1286万台を下回ったものの1208万9000台と、過去2番目の出荷台数を記録した。台数の伸び率は前年度の94%だった。

 パソコンから薄型テレビへと消費者の購買意欲がシフトしているとの指摘があるが、JEITAではそうした機運にあることを認めたうえで、消費多様化による影響が、国内出荷を抑制する方向につながったと見ている。

 新OSによる盛り上がりは不発に終わったが、パソコン復活の兆しが現れてきたとも分析する。特にノートパソコンが好調で、A4サイズは前年度比104%とプラス成長だったという。また、新OSを搭載したパソコンの販売が本格化したことなどが影響して、平成18年度第3四半期から現在まで、単価の下落傾向が緩やかになったとしている。

 今年度は景気が回復し、市場環境が好転していることから新OSによる需要増大やユーザー層の拡大、デジタルライフが浸透する可能性は大きい。JEITAでは、パソコン出荷台数が過去最高レベルに達するだろうと予想している。

 前年度で「会社の都合」により、デルとHPが統計から抜けたため、今年度からは14社での統計結果が公表されることとなった。(環)
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