「システムプラットフォーム(SP)のアゲインストは予想を超える価格低下」──富士通の黒川博昭社長は6月8日、「経営方針説明会」で、IAサーバー「PRIMEQUEST」などが伸び悩んだ理由をこう分析した。この逆風のせいで、「(SP事業全体で)昨年度(2007年3月期)、6000億円は影響を受けた」と、そのダメージの大きさを嘆く。

 同社によると、SP事業の営業利益率は昨年度、わずか1.1%。これに対し、「今後の成長のけん引役」と位置づけるサービス事業は6.4%と利益率が高い。黒川社長就任以来、人員削減を前提とした構造改革を避けてきた。今後もこの理念を捨てず、強いところを伸ばす一方で、既存組織の構造改革に取り組み、サービス事業や保守・サポートを含め、SP事業の見直しに着手する。

 SP事業などが足踏みした影響で、昨年度の営業利益は、前年比0.3%増の1820億円にとどまった。それでも、「挑戦者であり、戦う意識をなくさない」姿勢で、今年度(08年3月期)は51項目の改革目標を断行する構えだ。人事面ではグループ間を越えた異動を推進することなどで、現有勢力を最大限生かす取り組みをする方針を立てている。

NECなど大手SIベンダーに比べ、海外比率が高い富士通。「日の丸ITベンダー」の健在ぶりを世界へ示すことができる変革を行ってほしいものだ。(吾)