NHKのテレビ番組「クローズアップ現代」で、10月15日に放送された内容が、IT業界ではちょっとした話題になった。タイトルは「新情報革命“クラウド”の衝撃」。

 「クラウド(コンピューティング)」は、IT業界では今まさに旬の言葉。ただ、実態があまり見えずに、コンセプトだけが先行している状況だろう。業界外の人にとっては当然まだ「何のことやら」という段階なはず。にもかかわらず、それをNHK総合テレビが19時30分から19時56分のゴールデンタイムの看板番組で取り上げたことにIT業界人は驚いた。取材の合間の雑談で、「あれ見た?」と、記者は複数の人に問いかけられた。


 番組では、情報システムを持たずに、ネットワークを経由してアプリなどのITリソースを活用するというクラウドのコンセプト説明や、ソフトや情報システムの商流が変わる可能性に言及。加えて、クラウドの代表的企業として米セールスフォース・ドットコムのサービスモデルを紹介した。番組の一部では、クラウドのデメリットともいえる、情報を第三者に預けることの危険性を問うシーンもあり、業界紙記者がみてもなかなか鋭いと思わせる内容だった。


 IT業界では、業界内でしか意味が通じない言葉を使うケースが多い。だが、クラウドは業界の枠を超えて一般用語になる可能性を秘めているということか。(鈎)