来年3月までの間に、非正規労働者の少なくとも約3万人が今の職を失うと、厚生労働省の調査をもとに報じられた。派遣や期間工、請け負い労働者が中心で、業種別では製造業が9割余りを占めるという。

 情報サービス産業でも、雇用の維持が大きな問題になっている。プログラマなど技術派遣を手がけるSIerのなかには、「年内に人を戻されるケースが急増しないか心配」という声が数多く聞かれるようになった。個人事業主を主体に仕事を請け負うSIerも「10月以降、厳しさが増した」と証言する。


 製造業に劣らず、派遣や請け負いが多いのが情報サービス業である。「生産ラインに並ぶのと、プログラマを一緒にはできない」と、楽観視するSIer幹部の見方もある。単純作業と知的作業とは違うと言うわけだが、雇用抑制や外注費削減は大手SIerにとって喫緊の課題。9月の特サビ調査では情報サービス業の売上高が前年同期比1.7%減となった。このまま下降線をたどるようであれば、現在の78万人余りの雇用を維持できなくなる可能性も否定できない。


 知識集約型の産業の裏を返せば、競争力や生産力の源泉すべてを人に依存することである。安易なリストラに走らぬよう、まずは業界のリーダーが集まる情報サービス産業協会(JISA)が率先して雇用情勢の実態把握に努めるべきではないか。(寶)