▼夜遅く、女性の声で電話が入る。30~40歳代の独身者ならば、たびたび経験する勧誘電話で、通話の主は「結婚相談所」だ。この手の電話には、素っ気なく受話器を置く受け手が大半だった。しかし、「婚活=結婚活動」がブームで、この電話を「婚活のチャンス?」と考える向きが多くなったと聞く。いわば「見合い文化」の再来だ。

▼ブライダル専門店のプリモジャパンの調査では、「婚活ブームをどう思うか」の質問に4割以上が「結婚のチャンスが増える」「出会いが減ったから」とポジティブに捉えている。パソコンや携帯電話が一人に一台行き渡った現在、「出会いが減った」とは不思議。ブログなどを通じた知り合いで結婚に至るケースが増えたし、「結婚相談所」サイトに行けば、いくらでもチャンスが与えられる。

▼20年ほど前の、インターネットも携帯電話もない時代。「ポパイ」や「ホットドッグ・プレス」など、男性諸氏の「デート・マニュアル」雑誌が一世を風靡した。彼女を誘い出すには、自宅へ電話する。その家の父親という“番人”を突破する手法や、女性の帰宅を遅くした際の言い訳など、あの手この手の“策略”が紹介されていた。

▼前出の婚活調査では、3位の回答に「女性が積極的になった」とある。また、女性から男性へのプロポーズを男性の8割が容認する。結局、女性の社会進出で「女性が強く見えるようになった」ことを受け止められない中年男性社会の歪みが「晩婚化」を生んだのだろう。