北斗七星

北斗七星 2010年9月6日付 Vol.1348

2010/09/09 19:47

週刊BCN 2010年09月06日vol.1348掲載

▼10月1日付で富士通グループ内で中堅市場の中核ベンダーに生まれ変わる富士通ビジネスシステム(FJB)。新生FJBは、富士通マーケティング(FJM)に看板をかけ替え、全国の直系・系列パートナーを束ねる。そのFJMが「将来の成長分野」と捉えるのが中国市場だ。現FJBの国内既存顧客は7万社強。そのうち1400社がすでに中国へ進出している。FJMはこれを見過ごしにはできなくなるという。

▼岐阜県内の有力SIerであるインフォファームは、10月に中国・上海市に現地法人を設立する。FJMと同じく中国の日系企業で同社のCRM(顧客情報管理)「戦略箱」などが使われ始めたためだ。計画では、これら同社のパッケージを導入した企業への導入・サポートが主な目的だが、将来的に協業他社と連携し、中国ローカル企業への販売を視野に入れているようだ。

▼その岐阜県ではいま、スマートフォンアプリの一大開発ブームが起きている。県のIT集積拠点「ソフトピアジャパン」で1年前に開始した「iPhone塾」から大ヒットアプリが生まれている。アップルだけでなくグーグルやマイクロソフトの基盤を利用し、世界的なヒットアプリを作り出す勢いだ。アイデアさえ優れていれば「空中戦で勝てる」との考えが浸透する。

▼この「iPhone塾」からは多くのITベンチャーが誕生。これにファンドが加われば米国の「シリコンバレー」に形が似てくる。いま世界に出なければ、経済が細る日本で停滞するだけだ。
  • 1

関連記事

インフォファーム、10月、上海に現地法人設立

ソフトピアジャパン 組み込み産業を育成 開発環境の整備に乗り出す

ソフトピアジャパン 4月からセキュリティ専門研修を開始 雇用直結型のIT人材育成に主眼