お刺身にお袋への思いを重ねて
アジアITビジネス研究会で理事を務めるEnMan Corporationの今泉勝雄社長のお気に入りの店は、オフィスのすぐ近くにある居酒屋「ちゃぽん」品川店だ。「忘れもしない昨年3月11日の震災の日、電車が動かないので、居合わせたスタッフと『ちゃぽん』で腹ごしらえをした」ときのことだった。
店で、中国出身のスタッフの一人が、おもむろにiPhoneを手に何やら話をしている。携帯電話はまったく通じなかったので、今泉氏が「なぜ話せるのか?」と聞いたところ、なんとネット電話の「skypeで中国の家族や友人に自身の無事を伝えている」のだという。ネットの活用は「中国のほうがむしろ進んでいることを実感した瞬間だった」と振り返る。
以来、「ちゃぽん」にはよく行くのだが、実はここで刺身を食べているとき、故郷を思い出すことがあるという。今泉氏は岐阜県飛騨地区の出身だが、「田舎に帰るたびに、お袋が刺身を用意してくれた。山深いところだから刺身は貴重な食材。今住んでいる東京で気軽に食べれられるのに……とは言わず、お袋のもてなしをありがたく受け取ったものだ」とのこと。
東京都港区港南1-8-27
日新ビルB1
03-5461-3621
平均予算:4000円程度(夜)