BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『乗り遅れるな! ソーシャルおじさん増殖中!』

2013/01/31 15:27

週刊BCN 2013年01月28日vol.1466掲載

 おじさんといえば、ソーシャルメディアと最も縁遠い人種というイメージがある。ところが、四苦八苦しながらもソーシャルメディアを使いこなし、今やどっぷりとその魅力にはまりこんで、仕事に役立てている人たちがいる。その名も「ソーシャルおじさんズ」。2年ほど前に誕生した「おじさんズ」のメンバーは、現時点で19人。チームに加入した順に1号、2号とナンバリングされているが、この本は「元祖ソーシャルおじさん(徳本昌大氏)」と「10号(高木芳紀氏)」の共著となっている。

 本書に登場するのは7人、それぞれがまったく異なる仕事に就いている。例えばクオリティソフトの飯島邦夫氏。上海法人の元社長を務めた氏は、帰国後、自然食事業を任されることとなった。自然食レストラン『たまな食堂』を軸に、料理教室と物販を展開する事業だ。知名度のないレストランを売り出すのに大きな力を発揮したのがソーシャルメディアだった。フェイスブックやツィッター、ブログでその名が広まり、雑誌やテレビで取り上げられるようになって、一気に火がついた。「正直、ソーシャルメディアを使うと何がどうなるかが想像できなかったので、そこが最大の苦労でしたね」と飯島氏は述懐する。

 七つの事例に共通するのは、どのソーシャルおじさんもウェブとリアルの人脈をうまく融合していることだ。自分も(ソーシャルおじさんを)やってみようかという気にさせる本である。(仁多)


『乗り遅れるな! ソーシャルおじさん増殖中!』
徳本昌大 高木芳紀 著
ソフトバンク クリエイティブ 刊(730円+税)
  • 1

関連記事

ソーシャルな時代を生成する鍵

<市場講座 数字で読み解くIT市場のツボ>アナリストが読む「ソーシャルビジネス」 ソーシャルが400億~500億円規模の市場に浸透