▼米IBMのパートナー向け年次イベント「PWLC 2015」を取材して、いささか驚いた。同社幹部がパートナーに向けて繰り返し語りかけたのは、変化の必要性だった。「最新のテクノロジーを吸収し続け、業種・業界向けのノウハウや強みを生かし、ユーザーの業務プロセスに即したソリューションを提案すべし」。決して斬新なメッセージではない。むしろ、手垢がついたと形容したほうがよさそうだ。

▼コモディティ化した事業を次々に切り離し、高収益事業への注力を図るIBMだが、「従来の主要ビジネスだったハードウェアの箱売りから脱却しきれていないパートナーもいまだに一定数存在する」と、ある幹部は課題を口にした。あたりまえのメッセージを、口酸っぱく言い続けなければならない状況には、そんな背景もあるのだろう。

▼イベントの参加者は、レノボに売却した「System x」のパートナーが減り、ソフトウェアのパートナーなどが増えて、全体では前年よりも増加した。IBMのビジネスの構造改革は着々と進みつつある。ビジョナリーカンパニーの動向には、しっかり目を凝らしておいたほうがいい。(霞)