▼お食事券だって、むやみやたらにいただくわけにはいかない。汚職事件へとつながることがあるからだ。お食事券ならまだかわいいが、国際サッカー連盟の汚職事件では、庶民の身分ではとうてい使いきれないほどの金額が動いたという。

▼日本年金機構で大量の個人情報が流出した。悪意のある攻撃によるものだが、日本年金機構の対応の甘さが際立っていて、被害者ではなく、加害者にみえてくる。民間企業と違い、国民の個人情報を労することなく手に入れることができる組織である。その罪は重い。日本年金機構の理事長は、犯罪組織の親玉として、罪を償うべきだろう。

▼とばっちりを受けたのが、マイナンバー(社会保障・税番号)制度だ。セキュリティ対策を十分に考慮した設計になっているものの、結局のところは運用次第である。日本年金機構の実態を知れば、国民の心理としては“任せて安心”とはいかないだろう。どうなる、マイナンバー。

▼過去の例からすると、個人情報漏えいの対応は「1件500円で決着」が多い。このお食事券程度の金額で、日本年金機構はお茶を濁すのか。事後処理にも注目したい。(風)