▼大いに盛り上がった女子サッカーW杯を観戦していると、「ふと男子サッカーW杯を思い出す」と話すのは、この6月、情報サービス産業協会(JISA)の会長に就任した横塚裕志氏だ。ブラジルやドイツの強豪チームとは「素人目にも個々の選手の実力差が一目瞭然で、これにわが情報サービス業界のSEの姿がかぶってみえる」ともどかしさを感じるそうだ。

▼日本のSEは、斬新なITサービスを次々と打ち出す米国西海岸のIT企業のSEの技術水準には達していない。そればかりか、米東海岸の伝統的なIT会社やインダストリー4.0を掲げて組み込みソフト開発の分野でも強みをもつドイツの技術者にも実力が及ばない。生粋のSE出身である横塚会長の目には、「世界のトップ水準に比べて見劣りする」と映るようで、強い危機感と悔しさを滲ませる。

▼男子サッカーの彼我の差と日本のSEの様子が似ているとすれば、もはや一足飛びに巻き返せるレベルではないという印象すら受ける。しかし、女子サッカーが見せてくれたW杯での活躍ぶりを念頭に置けば、「まだやりようはある」と、JISA新会長としてSE育成への熱意を語る。(寶)