▼スマートフォンからGPSが使えるようになって、道に迷うことがほとんどなくなった。現状で十分かと思いきや、16年から20年にかけて日本やEU、中国、インドの衛星測位サービスが相次いで本格スタートする見通しだ。各国・地域版GPSといったところか。

▼全地球をカバーするには30機前後の測位衛星が必要といわれるなか、米・露・EU・中国の4か国・地域だけの単純合算で120機を超える測位衛星が運用されることになる。日本とインドは自国の頭上とその周辺だけの運用なので7機程度ですむとのこと。

▼もちろん防衛用途の側面があるものの、今の時代、それだけではとても採算に合わない。本命は鉄道やバス、農機、建機などの交通や移動を制御する社会インフラとして投資対効果が見込めるからこそ、各国・地域が積極的に投資を行っている。

▼向こう数年で、頭上には常に30~40機の衛星が飛び交い、各国・地域版のGPSを利用可能な「マルチ衛星対応」のチップ開発も視野に入る。超精密誘導も可能になるため、「道に迷ったので遅れました」との言い訳が一段と厳しくなる時代になりそうだ。(寶)