限られた時間で最大の効果を

 外資系企業が日本法人のトップを採用する場合、米国でMBAを取得しているかどうかが重要なポイントとなる。採用にあたっての判断基準としては、最も扱いやすいからだ。それが転じてMBAがちょっとしたステータスとなり、テレビの某コメンテーターのように学歴詐称の材料に使われることもある。

 とはいえ、MBAを取得していても優秀な人材とは限らないのは、ご存じのとおり。外資系企業の経験者であれば、MBA人材に悪いイメージをもっている人もいるにちがいない。トップの入れ替わりが激しい外資系日本法人は、MBAという肩書に頼り過ぎなのかもしれない。

 MBAは学歴の一つに過ぎないが、取得するには勉強をして結果を出す必要がある。能力だけでなく、時間も資金も必要だ。とくに社会人であれば時間の制約が大きいため、効率的な勉強法が必要とされる。

 そこで本書である。著者は、医師として勤務しながら、医学博士を取得し、米ハーバード大学に留学、そしてMBAも取得した。仕事と勉強を両立しながら、目標を次々と達成したということだ。本書タイトルの“目標を次々に達成する人”とは、第三者ではなく、著者自身のことである。つまり、本書は勉強ができる人の体験談というわけだ。

 著者は自身を頭がいいわけではないと謙遜するが、目標の立て方、時間の使い方など、本書で書かれているノウハウには、勉強に対する才能を感じる。読むだけでは身につかないかもしれないので、このノウハウをスマートフォンのアプリにしてみたい。(亭)

『ハーバード×MBA×医師目標を次々に達成する人の最強の勉強法』
猪俣武範 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン 刊(1500円+税)