▼介護事業所でのソーシャルメディア(SNS)の活用を取材した。介護職員やその上司だけでなく、利用者の家族も参加できる仕組みになっていた。

▼SNSでは娘や息子が無関心だったり、その孫が頻繁に「いいね」を押してくれたりと、さまざまな人間模様が浮かびあがる。夜中の2時に利用者のお手洗いを介助した記録をSNSにあげたところ、すぐさま利用者の娘さんから「ありがとうございます。お手数をお掛けしました」とお礼のコメントがついた。なんてことない言葉だが、介護職員は「達成感があった」と明かす。実はその上司も、いちいち返事はしないが出張先のビジネスホテルでそのやりとりをみており、利用者の家族とのつながりに、「ほっとした」という。

▼高齢化の一段の進展で、介護職員の仕事は忙しくなる一方だが、報酬を上げるのは難しいのが現実だ。離職率の高止まりの原因の一つになっている。SNSですべてが救われるわけではないが、「達成感」を少しでも高めることで、何かを補えるのであれば、ITの果たしている役割は大きい。そしてそれは、今回例に挙げた介護業種の話だけに限らない。(寶)