一冊で自動運転がわかる入門書

 先日、車に乗って出かける機会があった。1日遊んだ帰り道。くたくたの状態で運転していると、猛烈な睡魔に襲われ、こう思った。「自動運転があったらいいのに」。車を運転したことがある人には、共感してもらえるだろう。

 自動運転は、漫画やアニメの世界の技術だと思われてきたが、いよいよ実用化か、という議論になっている。世界に目を向けると、すでに実証実験は始まっており、社会に与える影響や課題が具体的になってきた。

 本書は、約12年前から自動運転の研究に取り組んでいる著者が、乗り物の歴史から最新の動向、新たに生まれた課題まで幅広く解説する。わかりやすい表現でまとめられているため、一冊で自動運転の概要がわかる入門書として活用できる。

 秀逸なのは、著者が予想する「2040年のある一日」。ワンルームの自動運転車で生活している様子などが描かれており、一読すれば、きっと「こうなればいいな」と思ってしまうはずだ。(鰹)


小木津武樹 著
日本評論社 刊
(1600円+税)