「広州におもしろいエリアがあるんですよ」。ITベンダーの方から興味深い話をうかがい、出張のついでに足を運んでみた。アジア最大級の黒人街――。中国の大都市には、よく日本人や韓国人が集まるエリアがあるが、黒人街はまだみたことがなかった。
 

アフリカ出身の黒人が集中

 広州の地下鉄5号線小北駅。改札を出ると、急にきつい香水のにおいや、知らない言語が飛び交いだす。あたりを見回すと、確かに黒人の姿が多い。中心部だという宝漢直街まで出ると、街の雰囲気はガラリと変わる。見慣れない文字の看板が急増。ご飯を食べていたり、買い物袋を提げて歩いていたりする黒人の姿が目立つ。

 ここで暮らす人々の多くは、対アフリカ輸出を手がける貿易商とその家族。中国の安価な製品を流通させることを生業としている。ただし、近年では不動産賃料などの生活コストの上昇やビザ申請の厳格化、不法滞在の取締まり強化などを受け、以前の賑わいは失っているという。