▼「miadidas(マイアディダス)」が、惜しまれつつサービス終了を迎えた。アディダスによるスポーツ製品のカスタムサービスで、例えばシューズの色を細部にわたって指定できるため、ウェアとのコーディネートを望む消費者にウケた。

▼ビジネスの世界では、マイアディダスをデジタルトランスフォーメーション(DX)の事例として扱うことが多い。ポイントは、カスタム品でありながら既製品と価格が同じということ。デジタル活用による効率化で実現したというわけだ。

▼マイアディダスのサービスが終了したとはいえ、それはDXの敗北ではない。サービス内容を変更して復活する可能性は大いにある。シューズの色ではなく、ソールの厚さやアッパー素材の重さなど、スペックを変更できたら、どうだろうか。素材メーカーを巻き込んだDXは、インダストリー4・0にも通じる。

▼重要なキーワードとなったDXだが、最近では乱用具合に危機感を覚える。AIやIoTをDXとしたり、クラウドを活用したらDXという論調まで出てきた。言葉の意味は変わるものだが、本来の意味で使いたい旧世代としては「デジタルトランス状態」になってしまう。(風)