▼デジタルトランスフォーメーション(DX)というIT業界としては手垢のついた言葉も、「DXについての誤解」のようにネガティブなフレーズとともに使うと多くの注目を集めがちだ。メディアの記事もしかりだ。

▼多くのITベンダーが自らのプロダクトやサービスの価値を補強するためにDXという言葉を気軽に使う。RPAで業務効率化の成果が出たらDXを実現したと無条件で言えるのか。AIやIoTを導入すればDXに取り組んだことになるのか。

▼経産省のDX推進ガイドラインでは「企業がビジネス環境の変化に対応してさまざまなビジネスレイヤーで変革に取り組み、競走上の優位性を確立すること」とDXを定義する。データや先進のデジタル技術を使うのはその手段。DXはテクノロジーの話ではなくビジネスの話なのだ。

▼ITベンダーのユーザーイベントに出席する機会があり、ITビジネスに携わる人以外にはDXはそれほど浸透していないのではないかと感じる場面があった。ユーザー側は最初から自分たちのビジネスのことしか考えていないからIT業界のバズワードに惑わされる必要もない。浅はかさを見透かされてしまうようなDXの使い方は慎みたい。(霹)