▼クラウドビジネスの古くて新しい課題は、フロー型のビジネスからストック型のビジネスへの転換に伴う一時的な売上減をなかなか許容できないことだ。特に伝統的に間接販売でモノ売りビジネスを行ってきた市場では、リセラーがこれを拒む状況が続いてきた。しかしそうした状況が雪崩を打つように激変するかもしれない。

▼例えばSMB向け業務ソフト市場では、基幹業務系SaaSのパイオニアであるPCAが昨年、全面的に継続課金型のサブスクリプションビジネスにシフトしていく方針を示したのに続き、最大手のOBCもクラウドへの注力に伴うサブスクリプションビジネスへの転換を今年になって大々的にアピールするようになった。

▼OBCの和田成史社長の言葉が印象的だ。「ユーザーのクラウドへのニーズの高まりがパートナーのマインドを変え、市場全体を変えつつある」という。

▼メーカーは、ユーザーのニーズにともに寄り添い付加価値のある提案を顧客にできるパートナーでなければもはやパートナーたり得ないと考え始めている。多くのメーカーが、顧客中心の発想でパートナーエコシステムの戦略を練り直していることを改めて認識すべき時だ。(霹)