▼「紺屋の白袴」や「医者の不養生」といったことわざを自虐的に使うITベンダーがいる。しかしもはや、笑いごとでは済まない状況ではないか。紺屋の白袴では、ITベンダーは生き残っていけない時代になりつつある。

▼この業界では、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が実に無邪気に使われる。DXとはテクノロジーの話ではなくビジネス変革の話であるという基本的な視点が欠けているケースも多い。自分たちが売っているテクノロジーを使っていかにビジネスを変革できるのか、自ら真剣に取り組むことこそ、顧客のDX支援の第一歩と言えよう。

▼マイクロソフトの働き方改革への取り組みなどはその典型例だが、多くのITベンダーが自らDXに取り組み、その成果を自社商材の提案に生かそうという試みを始めている。この流れには乗り遅れないほうがいい。

▼紺屋の白袴には、職人が染色液を自分の白袴に一滴もつけないで仕事をする匠の技のプライドを表しているという異説もあるらしい。まさか存在しないとは思うが、自らの業務にITを使わないことに誇りを持つITベンダーがいたとしたら、用なしになるのは間違いない。(霹)