▼防衛省・自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種が始まった。だが、ここでもまたITが問題となった。接種の予約サイトで、架空の情報を入力しても予約が完了するという現象が確認されたのだ。

▼ただ、これは仕方ない部分でもある。接種券に書かれた番号等の情報は各自治体が管理しており、防衛省の予約システムと連携させるには開発期間・コストや運用負荷の面で現実的ではない。接種会場では最終的に本人確認を行うので、いたずら程度の架空入力は許容する、割り切った仕様と言えるだろう。

▼ただ、接種対象外の生年月日や自治体コードを入力しても受け付けられてしまう仕様は、擁護することはできない。これくらいはチェックするのが当然だ。実際に、この部分の問題についてはサイト開設から約1週間で修正が行われた。

▼岸信夫防衛相はこの問題を確認し伝えた報道機関を「悪質な行為」と批判。しかし、サイトの〝緩すぎる〟部分の指摘に対してその言い草では、逆ギレと見られても仕方ない。同時に報じる側も、巧遅拙速型のいわばアジャイルなシステム開発に、もう少し理解を示すべきかもしれない。(螺)