名字でも欧米と肩を並べる

 「夫婦別姓」が時折話題になるが、中国は古来から夫婦別姓だ。ただ、かつての中国は男女平等の観点で別姓だったわけではなく、未婚女性は「○○の娘」、結婚すれば「○○の嫁」、子どもができれば「○○の母」と呼ばれる儒教の「三従の教え」に沿った位置づけだった。もちろん現代中国は男女平等社会を掲げているが、夫婦で同じ名字を名乗る方式にはならなかった。
 

 中国から多大な文化的影響を受けていた日本は江戸時代まで「三従の教え」と同じ状態だった。しかし、明治維新の直後から男女を問わずに名字を名乗ることを求め、夫婦同姓へと変えた。欧米の制度を積極的に取り入れる「脱亜入欧」の流れで、欧米人と同じように名字を名乗り、夫婦同姓にすることを明治政府が選んだためと言われている。

 9月19日の「苗字の日」からは、すべての国民が欧米人と同じように名字を名乗り、一日も早く欧米と肩を並べることを目指す明治政府の強い意気込みが伝わってくるようだ。(寶)


  由来
「苗字の日」は明治政府が1870年(明治3年)9月19日に、国民に名字を名乗ることを求める「平民苗字許可令」を出したことに由来。それまでは、武士などの一部を除いて一般市民は名字を名乗っていなかった。