北斗七星

北斗七星 2022年6月6日付 vol.1925

2022/06/10 09:00

週刊BCN 2022年06月06日vol.1925掲載



▼世界初の汎用コンピューターは、1946年に米国で誕生した「ENIAC」だといわれている。幅24メートル、高さ2.5メートルで、重さは30トンに及んだという。今では考えられないようなサイズだが、当時としては画期的な装置だった。

▼ENIACの誕生から75年余り。コンピューターの性能は飛躍的に向上し、小型化も進んだ。PCやスマートフォン、腕時計型の端末など、さまざまなコンピューターが仕事や生活の中に浸透している。ENIACの開発者たちは、これほどまでに発展することを想像していただろうか。

▼現在、日本をはじめ世界各国が、コンピューターの開発で激しい競争を繰り広げている。特に社会課題の解決やAIの開発など、より複雑な計算が必要な場面で活用されるスーパーコンピューターは、各ランキングの結果が大きく注目される。

▼理化学研究所と富士通が開発し、稼働中のスーパーコンピューター「富岳」は、国際ランキング「HPCG」で5期連続の1位を獲得したが、有名な「TOP500」では2位に後退した。各国との切磋琢磨が性能向上につながっていることは間違いない。これからも進化を続け、再び頂点に立つことを期待したい。(鰹)
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