Special Issue
ウイングアーク1st×富士通対談 帳票からデータ活用まで高いシナジーを発揮しWin-Winの関係性を構築
2025/06/12 09:00
週刊BCN 2025年06月09日vol.2062掲載
――現在国内企業が置かれている事業環境とITの市場トレンド、またそれに伴う自社のビジネスについてお話しください
北澤 数年前から世の中は変化が激しく不透明な環境にあります。企業ITの視点ではホストコンピューターの終息が見え、持続可能な世界に対応するためにもデジタルシフトやDX対応が求められている状況です。そのため当社では、経営判断の高度化に寄与し、お客様が市場の変化へ耐えるために有用なシステムの提供をミッションとしています。システムの基盤を担うビジネスアプリケーションの領域では「SAP」「Salesforce」「ServiceNow」の「3S」ビジネスに注力し、その先のデータの利活用とAI活用も見据えたサービスを展開中です。そこで欠かせないのがウイングアークの製品群であり、システムモダナイゼーションに必要な帳票とデータ活用の基盤を作るソリューションは、我々のビジネスと非常に高いシナジーがあります。

グローバルソリューションビジネスグループ
クラウド&ビジネスアプリケーション事業本部
SAP事業部 事業部長
北澤 誠氏
横尾 ウイングアークは現在、500社以上のSIerが加盟する国内最大級のパートナー制度を運営しています。その中で富士通様は、8社しかいないプラチナパートナーの1社で、毎年表彰しているアワードを3連覇中です。当社では、帳票基盤ソリューションの「SVF」をはじめ、「invoiceAgent」、データ活用の基盤となる「Dr.Sum」、「MotionBoard」の主力4製品を提供していますが、富士通様にはその全てを取り扱っていただき、売上も群を抜いています。これは昨今のお客様の要望、つまり富士通様が推進するオファリング型ビジネスに当社のソリューションが合致している証でしょう。

営業本部 副本部長
横尾勇人氏
――富士通から見てウイングアーク製品の魅力は何でしょうか
北澤 製品が帳票やBIに特化しているからこそだと思いますが、お客様が求めていることを的確に応えている点が魅力です。製品として、SVFは機能面に優れ、約7割も市場シェアがあるため、自信を持って提案できますし、MotionBoardも業務アプリなBIとして標準のBI機能に加えて、LoB層のお客様が業務システムの一部として利用可能なBIであるため、あらゆる業種業界での導入事例があり、お客様の求める提案ができるのが一番のポイントです。ウイングアークという企業自体も、営業をはじめ担当者にも熱量があり、商談やデリバリーを支援するための教育やツールも用意していただいているため、一緒に安心してビジネスを進めていける相手だと感じています。ウイングアークの製品は当社のUvance関連製品として欠かせません。
横尾 我々は常に、提案時のパートナー支援の体制構築と、導入後の利活用促進に向けた伴走・サポートの充実を意識しています。ここは自信を持っているところなので、評価していただけて嬉しいです。
――今後の両社の取り組みについてお聞かせください
北澤 当事業部では、ウイングアーク製品の一次保守を帳票領域に加えてBI領域にも広げて、導入から保守まで当社がEnd to Endで提供できる体制の強化を進めています。また、今まで以上に社内のセールスやSEにもウイングアーク製品の魅力を周知して、より広くお客様へ提案していけるようにしたいですね。
横尾 帳票領域ではモダナイゼーション、特にSAP文脈で非常に大きな案件が生まれており、電子帳簿保存法対応も併せてSVFは過去最高益です。来年はSVF誕生30周年で、そのタイミングでメジャーバージョンアップを予定しており、お客様のニーズへますます応えていく次第です。
北澤 当社でもUvanceの3Sビジネスが非常に伸びているので、バージョンアップと合わせてより大きな波を作りたいですね。物流業界で新物流2法(「物流総合効率化法」と「貨物自動車運送事業法」)という規制対応の波があるので、そこに充てていくようなことを一緒にできればと。
横尾 我々はお客様に直接リーチできるコネクションや届ける力を持たないので、ぜひとも富士通様とともに取り組んでいきたいと思っています。当社ではパートナー支援として人材育成の取り組みに力を入れており、SEの育成、勉強会やセミナーなどを、2社共同で実施しています。20年以上培ってきた関係をこれからも持続させていきたいです。

富士通の北澤 誠氏と多田武志氏
- 1
関連記事
セゾンテクノロジーとウイングアーク1st、「HULFT Square」と「MotionBoard」などを連携
ウイングアーク1st、dejiren刷新で生成AIと連携 帳票作成や見積依頼の自動化を目指す