▼IT人材の不足が叫ばれて久しい。経済産業省の調べでは、2030年にはIT関連産業で最大約79万人が不足するとされている。ただし、これはコロナ禍前の19年に取りまとめられた内容。ITのニーズが高まる中、不足数はさらに拡大するとの見方もある。

▼企業のIT戦略を支える主要SIerのビジネスは堅調に推移しており、本年度もIT投資意欲は底堅く推移する見通しだ。しかしニーズの高まりから、人材不足は深刻な問題としてあらためて浮き彫りになり、「仕事はあるが、人が足りない」との声が業界内で上がっている。

▼政府は6月13日、来年度以降のインターンシップに参加した学生の情報について、企業が採用活動で使用することを認める考え方を新たに示した。ビジネスの成長に向けて優秀な人材の獲得を目指しているIT企業にとっても、大きく関係する方針といえる。

▼IT人材の奪い合いは既に世界中で起こっており、大手IT企業が高額な報酬を提示するケースも。新しい考え方によって、企業による“青田買い”はさらに加速する可能性があり、業界内の人材獲得競争はますます激化しそうだ。(鰹)