“老鳥介護”の指南までしっかりカバー

 本書は、長寿のオカメインコを幼鳥、成鳥、老鳥のそれぞれの段階に分け、飼育方法や意思疎通の仕方、事故や病気の予防などを300ページにわたって詳細に記述している。作家であり、科学ライターでもある著者が、自身の飼育経験に加え、他の飼い主や小鳥の専門医への丁寧な取材をもとに執筆。オカメインコ飼育の集大成に仕上がっている。
 

 オカメインコは小型のオウム。穏やかな性格で飼いやすいことから人気の伴侶動物である。国内の多くの生産者がさまざまな品種を生育しており、数万円で手に入れられる手軽さも人気の要素。一方、寿命は約30年とセキセイインコや犬猫に比べて長い。青年期が長い分、老後の介護期間も倍ほど長いことを忘れてはならない。

 オカメインコは20才を過ぎると老鳥の域に達し、飛べなくなったり、足腰が弱って段差を乗り越えられなくなる老化現象が徐々に現れる。若い頃の生活習慣をできる限り続けながら、バリアフリー環境へ移行したり、白内障で目が見えなくなっても手探りで餌場に辿り着けるよにするといった“老鳥介護”の指南までしっかりカバーしているのが本書の魅力。オカメインコに対する著者の深い愛情が伝わってくる。(寶)


『オカメインコとともに』
細川博昭 著
グラフィック社 刊 2970円(税込)