BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『住宅営業マンぺこぺこ日記「今月2件5000万!」 死にもの狂いでノルマこなします』

2022/07/01 09:00

週刊BCN 2022年06月27日vol.1928掲載

ブラックな住宅営業の実態

 世の中にはさまざまな仕事があるが、住宅営業は厳しいことで有名だ。高い売上ノルマとそれを達成するためのハードワーク、「一生に一度の買い物」となる住宅のため、顧客からの要望も多岐に渡り、悪質なクレームも少なくないとされる。その結果、離職率も高く“ブラック”な職種の代表といわれている。
 

 著者は約10年間、ローコスト住宅メーカーに在籍し、営業として120件の住宅販売に携わった。本書は、その経験を基に住宅営業の表と裏を紹介している。

 営業会議や朝礼の様子などは、もし自分がその立場だったらと考えるだけで暗い気持ちとなり、サービス残業や度重なる休日出勤により、同僚が過労死してしまった話では、衝撃を受けた。

 そのほかにも、よく不動産の契約で使われる「仮契約」は実は存在しない、「今月だけの特典」という謳い文句は嘘といった記載がされている。なぜ、そういったものが存在するのかは本書で確認してほしい。

 ユーモアを交えながらテンポよく書かれているため読みやすいが、全体的に重い内容となっている。読後は働くとは何かを真剣に考えさせられた。知らない業界を覗いてみたいという人にお薦めの1冊だ。(帆)


『住宅営業マンぺこぺこ日記「今月2件5000万!」
 死にもの狂いでノルマこなします』
屋敷康蔵 著
フォレスト出版 刊 1430円(税込)

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