PC販売店の体力測定

<PC販売店の体力測定>第8回 エイデン(エディオン)

2002/08/26 18:45

週刊BCN 2002年08月26日vol.954掲載

 需要に力強さが感じられないなか、2001年度(02年3月期)は、店舗の大型化による魅力ある店づくりとローコストオペレーションを目指して、小型店舗を中心にスクラップ &ビルドを行った。エイデン事業の家電店2店舗、コンプマート事業の情報専門店3店舗を新設する一方、13店舗を閉鎖した。また、ホームセンター事業を分社化し、100%出資子会社のホームエキスポを稼働、10店舗を移管した。その結果、直営店が80店舗となり、前年度に対し13店舗減となった。(DRC(データリサーチ社)代表取締役 青木康祐)

 決算概況をみると、単体ベースでの売上高が1492億円、前年度比13.1%の2ケタ減。そのなかでエイデン事業の売上高は1030億円、コンプマート事業の売上高は299億円だった。

 一方、1店舗当り売上高は18億8600万円と前年度に対し1億1200万円上昇、効率がアップした。損益状況をみると、営業損益は1億円の赤字。営業外収益で17億円の仕入割引があったため、経常利益は17億円を計上した。

 しかし、本来の営業段階での赤字要因は、一般管理費が229億円で売上高総利益228億円を上回ったことによるもので、広告宣伝費、人件費、地代家賃を前年度以下に抑えたものの、売上減を吸収できなかった。

 これを売上高対比でみると、売上高総利益率が15.30%、売上高販管費率が15.38%となっており、ここ4-5年、粗利益率の低下がみられる。02年度の計画では、売上高で前年度比15.3%増の1721億円を目指すが、経常利益は前年度を大幅に下回る5億5000万円に設定している。今年3月、デオデオと共同持株会社のエディオンを設立。エディオンを親会社とし、エイデンは上場廃止となり、親会社の管轄下で営業を展開する。さらにベスト電器、上新電機、ミドリ電化と業務提携を締結。効率的な商品開発、商品仕入れなどを行うことで収益力の向上を目指しているが、果たして効果が現れるか注目される。
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