PC販売店の体力測定

<PC販売店の体力測定>第17回 エピローグ

2002/10/28 16:51

週刊BCN 2002年10月28日vol.963掲載

 家電量販店14社を分析してきたが、14社の販売パワーは合計2兆7835億円、国内における家電・パソコン店の総販売額8兆円に対し3分の1強を占める割合だ。しかし、店舗数でみると、集計時期が若干ずれるが、経済産業省調査の商業統計によると、1999年で総店舗数5万7605店、14社の直営店は1359店(01年度)と2%程度に過ぎない。(DRC(データリサーチ社))

 この14社の店舗販売パワーは1店当り売上高で18億3300万円。前年度に対し若干減少はしたものの大きい。家電・パソコン量販店は、ヤマダ電機を筆頭に多店舗化を進めているが、体力を診るうえで、バロメーターの1つとなるのが、店舗の出店状況だろう。連載の最終回にあたって、01年度末での直営店舗の出店状況をみる。前述のように14社合計で1359店。前年度に対し17店増(1.3%増)とピッチが鈍っている。5年前の97年度にさかのぼり比べても、120店増、9.7%増と、伸びは2ケタに届かない。

 これを各社別に97年度対比でみていくと、順調に店舗数を伸ばした店とそうでない店とに二極化されてきた。増加したのはヤマダ電機、コジマ、ベスト電器など8社、減少したのは上新電機、エディオンのデオデオとエイデンなど6社となっている。特にヤマダ電機は102店舗から146店舗と44店増加、増加率で43.1%増だ。コジマも178店舗から254店舗と76店増加、同42.7%増となっている。先ごろエディオングループから離脱したベスト電器も183店舗から240店舗と57店増、同31.1%増加した。

 まだ規模は小さいが、ピーシーデポの出店もピッチが上がっており、6店舗から15店舗と2.5倍に増えている。一方、減少度合いが大きかったのは、今年5月、ミナミ電気館から旗艦店を撤退したT・ZONE.。この5年の間に25店舗から4店舗に激減している。これまで曲折があり、パソコン販売から業態転換を図っているが、やむを得ない結果となった。

 また、エディオンのエイデンが109店舗から80店舗に29店減少しており、97年度比で26.6%のマイナスとなっている。また、上新電機も164店舗から126店舗と38店減少、同23.2%のマイナスとなっている。デオデオは118店舗から114店舗へと僅かながらも減少しており、エディオングループの主力販売店の店舗が減っているのが象徴的だ。
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