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PDAの販売動向 新製品投入でシャープが台頭 ソニーと一騎打ちに

2003/02/03 18:45

週刊BCN 2003年02月03日vol.976掲載

 PDA(携帯情報端末)のトップシェア争いが激化している。ソニーとシャープの一騎打ちだ。図は、上位2社の販売台数シェアのBCNランキング週次データ。ここ数週間、ソニー、シャープの両社でシェア約60%以上を占める寡占市場となっている。


 両社以外は、東芝、カシオ計算機、パームコンピューティングが続いており、10%前後のシェアで3位争いを繰り広げている。シャープも以前はこの争いの中にいたが、昨年12月9-15日の週から一気にシェアを伸ばし、ソニーの独り勝ち状態に割って入ってきた。

 要因は、12月14日に発売した「Zaurus(ザウルス)」の新バージョン「SL-C700」。従来品に比べ、明るさ2.5倍/解像度4倍の高精細表示、キーピッチ10.75ミリでのキーボードの打ちやすさが特徴。加えて、モニタは180度回転させ、表裏を切り替えることができる。ベンダー別で見るとシェア争いは拮抗しているが、製品別では「SL-C700」は発売以来、トップシェアを明け渡したことはない。

 一方のソニーは、ラインアップの豊富さがシェア獲得に大きく寄与している。「CLIE(クリエ)」は、現在7機種のラインアップを揃え、そのうちトップ10位以内に平均5機種が一貫してランクインしている。2月には、新たに200万画素のデジタルカメラ搭載モデルなど、計4機種を投入する予定で、さらにラインアップに厚みを出す構えだ。年間トップベンダーに贈られる「BCN AWARD」のPDA部門で、過去の受賞実績はシャープが2回、そしてソニーも2回。今年一歩抜け出すのはどちらか。早くも熾烈な様相を呈している。
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