店頭流通

ソーテック 低価格パソコンへ特化

2003/02/03 16:51

週刊BCN 2003年02月03日vol.976掲載

 ソーテック(大邊創一社長)は、5-10万円の低価格パソコンに特化する方針を打ち出した。この春モデルでは、デスクトップ、ノートともに10万円前後の製品を中心に揃え、10万円を大きく上回るような価格での製品化は取りやめる。

バンダイとも提携

 例外的に、バンダイネットワークス(大下聡社長)と提携して制作したテレビアニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクターを使った特殊なパソコン、あるいは、直販でのマニア向けの高性能機などが20万円前後の価格帯であるのみで、その他の一般向けパソコンは、すべて10万円前後の低価格機で揃える。

 春モデルでは、昨年の冬モデルと同様、デスクトップは5万4800円、ノートは9万9800円の低価格モデルを引き続き投入する。

 一方で、米イーマシンズが九十九電機などを通じて昨年末から4万9800円のパソコンを投入しており、ソーテックとしても、今後イーマシンズ同様の4万円台の対抗製品を投入する計画。

 平沢潔取締役は、「ソーテックの強みは、国内のブランドパソコンをつくるメーカーのなかで10万円以下のパソコンを売って、唯一利益を出せる低コスト体質である点。これまで10万円の低価格モデルから30万円の高価格モデルまで、すべて揃えていたことが、在庫負担を増大させ、赤字の大きな原因のひとつになっていた」と話す。

 ソーテックの低価格路線は、業績回復に向けた“切り札”である。現在、同社の経営の中心的人物は主要株主であり、また投資会社でもあるアクティブ・インベストメンツ・ファンドが送り込んだ平沢取締役である。大邊社長は、ソーテックが、ソーテックらしさを保つための商品戦略や、実際の製品づくりに力を注ぐ。
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