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携帯電話メモリ編集ソフトの動向 開発競争が激化

2003/04/14 16:51

週刊BCN 2003年04月14日vol.986掲載

 NTTドコモの新型携帯電話「505iシリーズ」の発表で、携帯電話メモリの編集ソフト市場が、にわかに活気づいてきた。新型携帯電話は全機種デジタルカメラを搭載し、記録媒体に外部メモリカードを採用するなど、一段と情報端末化が進んでいる。マルチメディア化する携帯電話メモリの編集需要が高まるのは必至で、SSIトリスターやソースネクスト、ジャングルなど主要ベンダーによる開発競争が激化している。各社ともマルチメディア編集の機能拡張に重点を置く。

新型端末の市場投入にらむ

 SSIトリスターの小俣信彦社長は、「携帯電話メモリ編集ソフトの市場は今後も引き続き拡大する。マルチメディア対応力が格段に高い第3世代携帯電話の普及も追い風だ」と、同ソフトの開発に力を入れる方針を打ち出す。3月31日-4月6日のBCNランキングの週次集計では、ソースネクストが過半数のシェアを獲る。これは、4月2日に最新の「携快電話8シリーズ」を発売した要因が大きい。本数シェアの上位1-3位は、携快電話8(USBコード付き)が17.9%、携快電話8(USBコード付き乗換優待版)が10.0%、携快電話8(USB充電コード付き)が7.0%となった。

 ドコモの505iシリーズが夏商戦期に登場するのに合わせて、最新機種に対応する新製品を投入する動きが加速。再度、シェア争いが再燃するものと見られる。ソフトウェア市場の売れ筋は、タイピング練習ソフトやウイルス駆除ソフトなどが目立っていた。しかし、「両ソフトの需要が一巡、安定期に入った」という見方が多い。それだけに、今後伸びる余地が大きい携帯電話メモリ編集ソフトに対する期待が高まっている。
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