店頭市場ピックアップ

ノートパソコンの販売動向

2003/07/28 16:51

週刊BCN 2003年07月28日vol.1000掲載

台数・金額とも回復基調に

省スペース需要が一層高まる

 ノートパソコン販売は、前年同週を上回る状況が続いている。パソコンショップの間には、2003年夏商戦は出足から好調だという声が多い。夏商戦の終盤を迎え、今春まで前年割れが続いていたパソコン市場は、次第に回復基調が色濃くなってきた。図は、直近6週間におけるノートパソコンの前年同週比推移を示した。6月第4週(6月23-29日)は、金額ベースで前年同週の94%となり、若干のマイナスになったが、残りの週は台数・金額ともに前年同週を上回った。


 ショップでは、「今年の夏商戦は、立ち上がりから好調だ」との声が多い。なかには、「今年はイラク情勢やSARSなどにより、商品が潤沢に回ってくるのかという懸念があったことに加え、消費マインドが下がり販売に影響するとの恐れもあったが、取り越し苦労だった」と、胸を撫で下ろすショップもある。ノートパソコンが順調な要因は、買い替えの際に省スペース化を求めるニーズが高く、デスクトップの置き換えとしてA4型のオールインワンモデルが人気を集めているためだ。BCNランキングでも、A4型が上位10機種のうち6機種を占めている。

 一方、デスクトップは7月第3週(7月14-20日)において、台数が前年同週の95%、金額が同92%。依然ニして厳しい状況だが、「テレビチューナー搭載機の需要が高まっていることもあり、価格が少々高くても購入する傾向にある」(ショップ関係者)と、現場には好転への気配が漂う。目新しい機能ではないものの、需要を換気する起爆剤としての要素を充分にもっているといえそうだ。
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