日本の店長

<日本の店長>第29回 アベルネット PCボンバー 今井浩和店長

2003/07/28 18:45

週刊BCN 2003年07月28日vol.1000掲載

パソコンおよび関連機器卸しのアベルネットが運営するPCボンバー(東京都台東区)が新規ユーザーを獲得している。同店は2002年9月に大幅にリニューアル。その後、小規模なレイアウト変更を繰り返すうちにパソコン初級者の来店が増えた。

来店者増で前年同月比15%増に

 今井浩和店長は、「顧客増加により、今年度(04年2月期)に入ってから、売上高が前年同月比15%増で推移している。7月の月間売り上げは7億円に達する見込み」と自信をみせる。売上高は昨年度が65億3400万円。今年度は72億円を目指す。

 リニューアル以前は、パソコン本体をはじめ、インクジェットプリンタやデジタルカメラなどを梱包したまま店内に並べ、「倉庫のようだった」と振り返る。来店者はパソコンマニアが多く、安さを求めて購入するケースが多かった。リニューアル後は、ショーケースやラックを活用し、商品を一覧できるスペースを確保。これで家族連れや女性が来店するようになった。1日平均の来店者数は、今年7月下旬時点で平日が100-110人、土日が200-300人で推移。「リニューアル前と比較して来店者数が1.5倍に増えた」という。

 パソコン初級者は、平日が全体の約20%、土日が約50%を占める。「年末年始には、店内でジャンケン大会やオークションを行った」と、イベントの開催で来店者増も図った。さらにネット販売も展開している。リニューアル前は、ネット販売の売り上が実店舗よりも圧倒的に高かった。現在も、平日はネットと実店舗の売上比率は6対4だが、「土日は2対8に逆転する」と、新規顧客層の獲得が売上増につながっている。

 今年は、取扱商品の拡大に力を入れる。3月に中古品の販売を開始しており、4月から組み立て用PCパーツも扱っている。中古品の売上高は全体の10%未満であるものの、「近いうちに20%まで引き上げる」という。店舗は、JR秋葉原駅から徒歩20分弱。電気街からは離れた場所にある。「“裏通りの問屋”というイメージを打破することが売上高を増やす要因だ」と語る。(佐相彰彦)
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