店頭流通

ベンキュー プロジェクタや液晶テレビを発売 コンシューマ向けも積極的に開拓

2003/10/06 17:00

週刊BCN 2003年10月06日vol.1009掲載

 台湾のパソコン周辺機器メーカーであるベンキュー(ケーワイ・リーCEO)は、日本市場でプロジェクタを今年末に、また液晶テレビを2004年に発売する。

 プロジェクタは、DLP方式に対応した小型・軽量の「PB2220」。販売ターゲットはSOHO。販売ルートは企業向けルートとパソコン専門店や量販店などコンシューマルート双方を活用する。日本法人であるベンキュージャパンのデビット・デン・営業部長は、「将来的には、コンシューマに特化したプロジェクタの販売も計画している」と話す。すでに台湾で販売している個人向けプロジェクタ「PB8700」を日本で発売する準備も進めている。

 液晶テレビは、26インチの「DV2680」と30インチの「DV3080」を、「市場の動向をみて04年の早い時期に発売する」計画。この2製品は、台湾では12月に発売する製品だ。日本向けには地上波デジタル放送対応の製品とする。液晶テレビの市場投入は、パソコンユーザーに加え、それ以外の消費者に対する「ベンキューブランド」の知名度の向上も狙いとする。

 さらに、MP3やWMAなどの再生に対応した携帯オーディオプレイヤー「Joy bee150」や、DVD+RW対応の記録型DVD「DW800A」なども販売する予定でいる。

 ワールドワイドにおける自社ブランドの売上比率は、昨年度(02年12月期)が30%。この比率を08年度までに50%まで引き上げる。ベンキューでは、日本をブランド力向上のために重要な市場とみている。

 日本市場でのビジネスについては、「液晶ディスプレイの販売に関しては前年同月の3倍前後」で推移。しかし、「顧客は企業がほとんどで、コンシューマでの知名度向上が売上拡大のカギ」という。今回の製品ラインアップ増強にともない、同社では、「営業人員を2倍程度に増やす予定」と体制を整える。さらに「販売パートナーとの連携も強化していく」意向だ。

 ワールドワイドでは、今年に入ってからノートパソコン「Joybook(ジョイブック)」の販売を開始。パソコンを核に、ベンキューブランドで実現できる「デジタル・ライフスタイル」を提案している。今年度(03年12月期)は、売上高が前年度比30%増の70億ドル(約8400億円)の見通しだ。
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