店頭流通

クレオ 「筆まめ」展示コーナーを250店舗に設置 デジカメやプリンタとの連携も

2003/11/03 18:45

週刊BCN 2003年11月03日vol.1013掲載

 クレオは、ハガキ作成ソフト「筆まめ」の展示コーナーを家電量販店やパソコンショップ250店舗に設置した。特に大型店では同ソフトをデジタルカメラやインクジェットプリンタと一緒に展示し、「写真付き年賀状ハガキ」が誰でも簡単に作成できる点を訴えていく。年末に向けた出荷本数は、高齢者など新規需要の獲得などで前年同期比5-10%増を見込む。

 250店舗で展開する「筆まめ」の展示コーナーは、各ショップのフロアスペースに応じた内容になっている。大型店では、デジタルカメラやインクジェットプリンタと連携させ、「写真」をコンセプトとしたコーナーにした。大森俊樹・コミュニケーション事業本部筆まめソリューション部長(=写真)は、「デジカメ購入者のなかで、ソフトを使って年賀状を作成したことがない需要を開拓していく」と話す。一方、中型店や小型店では、宣伝用の大型パッケージを置いて、販売を盛り上げる。

 例年、今の時期は年賀状作成需要を見込んで、ハガキ作成ソフトメーカー各社は自社ソフトのコーナーを設けるなど、販売がピークを迎え年末商戦に向けた拡販を行っている。そんななか、今年は各社とも冬商戦向け製品を9月に発売し、商戦そのものはすでに9月からスタート。9月のハガキ作成ソフト市場は前年同月を上回った。BCNランキングによれば、9月の販売実績は本数ベースで前年同月比61%増、金額ベースで同54%増。週間では、各社の新製品発売が集中した9月第3週(9月15-21日)で、本数が前年同週比119%増、金額が同95%増となった。

 クレオは、9月19日に新バージョン「筆まめVer.14」を発売。「初回出荷本数は前年より20%増やした」という。その結果、9月の販売本数は前年同月比300%増、金額で同272%増を記録。週間では、「筆まめVer.14」を発売した9月第3週が、本数で前年同週比495%増、金額で同441%増と大幅な伸びとなった。しかし、10月に入ってからは一転して販売本数が減少。BCNランキングでは、同市場の10月第1週が本数で同38%減、金額で同36%減、第2週が本数で同51%減、金額で同51%減、第3週が本数で同36%減、金額で同35%減と、前年同週を下回っている。

 市場の落ち込みを反映して、クレオも10月第1週が本数で同23%減、金額で同17%減、第2週が本数で同49%減、金額で同48%減、第3週が本数で同31%減、金額で同29%減と厳しい状況が続く。大森部長は、「最近では、年賀状需要の立ち上がりが1-2週間程度遅れている。その結果、通常では12月上旬で落ち着く販売が12月末まで伸びている。バージョンアップ版を購入する既存ユーザーは新製品の発売時期に購入するケースが高い。そのため、年末は高齢者などの新規需要を獲得しなければならない」として、「写真」をコンセプトにした展示スペース作りに力を入れていく。11-12月の出荷本数は、「前年の5-10%増を目指す」と語る。
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外部リンク

http://www.creo.co.jp/index.shtml