店頭流通

沖データ 郊外型PC量販店を積極的に開拓へ プリンタの大幅増を目指す

2004/06/28 18:45

週刊BCN 2004年06月28日vol.1045掲載

 プリンタ大手の沖データ(前野幹彦社長)は、郊外型のパソコン量販店を中心に同社製プリンタ取り扱い店舗を増やすなど、販売体制の強化を進める。今年4月にA4ページプリンタのモデルチェンジを実施して、他社製プリンタに比べ価格性能で上回る製品を揃え、ビジネス・SOHO系市場を中心に大幅な販売台数増を狙う。今年度(2005年3月期)は、国内のA4カラーベージプリンタ市場でシェアを前年度に比べ10%程度伸ばし40%と国内トップシェアを目指す。

 同社のプリンタは、国内の印刷業などプロフェッショナル市場で比較的高いシェアを持つ。今年度、これまでシェアの高くない分野でもシェアを拡大することを狙う。そのために20万円以下の低価格帯A4カラーページプリンタとしては、他社製に比べ印刷速度が4倍の「マイクロライン5000シリーズ」や、デスクサイドでの個人使用に適したA4モノクロページプリンタ「マイクロライン22シリーズ」など新製品を5月中旬から出荷開始した。

 新製品は、ビジネス・SOHO市場でニーズがあり、郊外店で伸びると予測。郊外型の量販店を中心に同社のプリンタ取り扱い店を現在の135店舗程度から、今年度中に300店舗まで増やす計画だ。その上で、キャンペーン期間を設けて、低価格のA4のカラーとモノクロのページプリンタなどを店頭に並べるほか、「訪問月間」を年数回実施して、同社の量販店チーム担当者が郊外店を中心に巡回するなど、店頭販売の支援を強化する。

 店頭販売の支援策としては、POPや印刷サンプルなどの販促ツールを増やすほか、店頭での商品説明・デモなど、同社担当者がヒアリングする機会を増やす。また、プリンタ関連の専用紙やトナーなど、消耗品やサプライ製品の「常時在庫化」を、取り扱い店舗に順次拡大していく。

 量販店の拡販を担当する北山晃・営業本部国内営業推進部販売促進課長は、「これまでは、都市型の量販店を中心に販売支援をしてきた。今後は、ビジネス・SOHOニーズが高い郊外店に対しても各種販売支援施策を行い、販売機会の拡充を図る」と、積極的な販売戦略を展開する方針だ。今年度はキャンペーン価格の「特別推奨品」を店頭で積極的に並べたり、「訪問月間」を設定し店頭販売の支援を拡充していく。

 同社は今年度、カラーページプリンタ全体で5万台、モノクロページプリンタ全体で4万台の販売を目指す。前野社長は、「A4カラーページプリンタ市場の量販店売りでは、今年度中に国内トップシェアを狙う」と、自信を見せている。
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