店頭流通

アイリバー 携帯オーディオをジャスコで販売 1か月で約4000台に

2004/07/05 18:45

週刊BCN 2004年07月05日vol.1046掲載

 アイリバー・ジャパン(遠藤信久社長)が、携帯オーディオプレイヤーの販売を順調に伸ばしている。2004年3月末にGMS(総合スーパー)のジャスコを新規チャネルに獲得。専用モデルを提供することで、同チャネルでの販売台数は1か月平均で約4000台で推移している。GMS販路では、来年3月末に累計6万台以上の販売台数に達する見通し。

 アイリバーの携帯オーディオプレイヤーを扱っているジャスコの店舗数は約200店舗。関東地区を中心に、北海道から九州までを網羅している。携帯オーディオの販売は、デジタル機器を中心にマネキンなどを用いて“デジタルライフ”を再現したコーナー「デジタルワールド」内で行っており、家族連れに好評を得ているという。今年3月末から販売を開始し、1か月平均の販売台数は約4000台に上っている。

 アイリバーでは、「GMSでの販売は、携帯オーディオプレーヤー需要を広げるための重要な戦略」(遠藤社長)と位置付けている。ジャスコでの拡販策として、価格が1万円前後と低価格のジャスコ専用モデルを提供。サポート面では、各店舗に携帯オーディオプレイヤーの使い方を詳しく記載した小冊子を置いたほか、ジャスコでの購入者向けサポート専用サイトを設けている。

 遠藤社長は、「携帯オーディオプレイヤーの初級者向けには、パソコンから音楽データを取り込むといった使い方だけでなく、ICレコーダーなどパソコンとの接続以外での用途も提案することが重要」とし、小冊子や専用サイトを使った情報の提供が好調につながっていると見ている。GMSの販路では、非パソコンをアピールすることで潜在需要を掘り起こし、来年3月末の段階で6万台以上の販売台数を見込む。

 また、新規チャネルについては今秋をめどに、音楽CD関連のレンタルショップで販売することを計画。「ハード機器だけでなく、配信事業も含めたビジネスを手がける」ことも検討する。

 主力チャネルであるパソコン専門店や家電量販店での販売も堅調に伸びているという。最近では、パソコンコーナーに加え、オーディオ売り場での展示が増えた。「昨年秋に比べ、オーディオ売り場での販売台数は2倍以上に成長している」と自信をみせる。専門店や量販店でのチャネル数は73社800店舗。今後も、郊外型店舗を中心に取扱店舗数を開拓していく方針だ。
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