ソースネクスト（松田憲幸社長）は、ゲームソフトメーカーとの販売提携など新しいアライアンスを増やし、ソフトウェアを広く普及させる「コモディティ（日用品）化戦略」の強化に乗り出した。今年中に提携先を現状より10社以上増やし、現段階で300タイトルあるソフト数を今後2年間で1000タイトルまで一気に引き上げる。売上高については、2007年度（08年3月期）に現状の2倍以上に拡大させる計画だ。

　新しく販売提携先としてターゲットにしているのは、ゲームソフトメーカーや同社が参入していない市場でソフトを販売するメーカーなどが中心。松田社長は、「ビジネスソフトのマーケットを拡大していくためには、新しいジャンルを作り出していかなければならない」と、メーカーによる市場創造の必要性を挙げており、「パソコンソフトをユーザーの生活に一段と近づけることに取り組んでいく」と意欲を燃やす。

　パソコンゲームソフトを拡充するため、このほどゲームソフトメーカーのカプコンと販売提携を結んだ。12月末までにカプコン製ソフトとして10タイトルを発売。パソコンゲームソフト全体では、今年末までに100タイトルに増やす計画だ。

　このほか、サン・マイクロシステムズと共同で企画開発したプレゼンテーションソフト「超5感プレゼン～スタースイート8インプレス」を12月9日に発売する。プレゼンテーションソフト市場は、マイクロソフトが「パワーポイント」でシェアをほぼ独占している。これに対し、「自宅のパソコンにプレゼンテーションソフトがプレインストールされていなかったり、価格が高いことなどが普及の障害になっていた。今回の製品を機に、コンシューマへの普及が加速するだろう」とし、プレゼンテーションソフト市場で「06年に販売本数でトップシェアを目指す」と自信をみせる。

　同社は、03年2月からコモディティ化戦略を打ち出し、約2年半で出荷本数1000万本を達成した。売上高については04年度（05年3月期）で92億円となっており、「2年間で1.5倍程度に成長した」という。

　今後は、「タイトル数を現在の300タイトルから、向こう2年間で1000タイトルまで引き上げる」ことで出荷本数をさらに増やし、これにともない売上高を「07年度をめどに最低でも現状の2倍に拡大させる」方針だ。