店頭流通

ミロク・ユニソフト 30人以下の中小市場に参入 会計事務所とデータ連携で差別化

2005/10/03 16:51

週刊BCN 2005年10月03日vol.1107掲載

 ミロク情報サービス(MJS)の子会社であるミロク・ユニソフト(MUS、田中健二社長)は、従業員30人以下の中小企業を対象にした財務会計ソフトウェア「ミロク法人会計スタンダード」を発売したが、近く、同ソフト向けにMJSの会計事務所向けシステム「ACELINK Navi(エースリンク・ナビ)」とデータ連携するソフトを無償配布する。同スタンダードは、パソコン量販店などで販売するが、この領域で競合するソフトが多く、会計事務所と連携することで差別化を図る。

 ミロク法人会計スタンダードは、今年3月に発売した「ミロク法人会計プロフェッショナル」の廉価版として、部門管理や予算管理など管理会計に必要な機能に制限した財務会計ソフト。MUSはこれまで、SOHOや個人事業者向けの「かんたん!シリーズ」を中心にソフトを出していたが、従業員30人以下向けにリリースするのは初めて。「MJSとMUSのソフトを合わせ、青色申告から大企業向けまで幅広くラインアップして、新たな顧客層を取り込む」(田中社長)ことで、競合他社に対抗する。

 同スタンダードは、各種集計表でチェックしたい特定の文字列を着色し、検索できるハイライト表示を搭載したほか、12か月間の有償サポート(2万1000円相当)を付け、中小企業でも安心して簡単に扱えるようにした。

 MUSは近く、同スタンダードと同プロフェッショナルを購入してサポート登録をしたユーザー向けに、エースリンク・ナビとデータ連携できるソフトをウェブサイト上で無償提供する。田中社長は、「両ソフトで入力したデータを会計事務所のシステムとインターネット上でシームレスに連携できるので、仕訳け作業の確認などが簡単になる」という。

 従業員30人以下の中小企業を対象にした財務・会計ソフトの店頭市場は、弥生やソリマチ、日本デジタル研究所など競争が激化している。このなかでMUSは、MJS製品とデータ連携することで差別化が図れるほか、会計事務所経由のソフト販売にも繋がると期待する。同スタンダードは、3年間で1万本の販売を目標にしている。
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