秋葉原は今

<秋葉原は今>19.タウンマネジメントで活性化

2006/04/03 16:51

週刊BCN 2006年04月03日vol.1132掲載

 駅前の超高層ビル群「秋葉原クロスフィールド」がグランドオープンし、秋葉原が変貌を遂げつつあるなか、街の活性化を一段と促進させる動きが出てきた。

 千代田区は、街の関係者が駅周辺地区の運営や管理に携わる「秋葉原タウンマネジメント組織」を06年度中に立ち上げる。佐藤彰・千代田区まちづくり推進部開発調整担当課開発調整主査は、「秋葉原は、駅前の大規模な都市再開発で大きく変わった。秋葉原らしい魅力的な街にするためには、都市再開発や電気街の関係者、住民の意見が重要になる。そこで、街の関係者すべてが一体となり、街の活性化を促進するために組織を設立することとなった」としている。

 運営区域は、JR秋葉原駅を中心に半径1キロメートル以内。組織への参加対象者は、区域内の住民、土地や建物の所有者、事業者などとなる。実施事業については、経済効果の向上、イメージアップ、環境維持、治安など秋葉原が抱える課題を具体化する模様。4月には、組織の設立に向けた準備会を設置し、実施事業の具体化、組織の活動方針、組織形態、組織運営の資金調達方法などを検討する。

 活性化のための組織を立ち上げるのは秋葉原地区にとって初の取り組みになる。そのため、設立当初は千代田区が運営を支援することになるが、「タウンマネジメントは、街の関係者が自主的に行っていくもの。そのため、行政主導にはしない」という。「行政がプロジェクトの設立などで街の活性化を図るよりも、街の関係者が運営や管理を行っていく環境作りに重点を置いているため」としている。

 駅前の都市再開発が一段落する08年には、駅前ビル勤務の会社員を中心に秋葉原の就業人口が現状の3倍に増えるといわれている。しかも、秋葉原クロスフィールドの本格稼働で、現時点で週末の来店者が2倍以上は増えた家電量販店やパソコン専門店も出ている。今後も、駅前にホテルの建設、飲食店の増加などが予定されているため、さらに集客が高まる。こうした将来像を踏まえながらも、「行政主導の取り組みが、必ずしも良い結果を出すとは言い切れない」と認める。

 組織の運営者が積極的に事業を手がけるようになれば、秋葉原は一段と進化するといえよう。佐藤主査は、「組織が街の繁栄を持続するための仕組みになる」ことに期待する。現段階では、1区域のみの組織設立だが、「組織運営が順調に進むのであれば、他の区域でもタウンマネジメントを推進していきたい」考えだ。(佐相彰彦)
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