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DVD・HDDレコーダーの市場動向

2006/04/10 16:51

週刊BCN 2006年04月10日vol.1133掲載

地デジ対応モデルが4割に迫る勢い

昨年12月以降、東芝がトップシェアを維持


 今年3月のDVD・HDDレコーダー市場で、市場全体に占める地上デジタルチューナー搭載モデルの台数比率が39.8%に拡大した。昨年12月は27.7%、今年1月は25.7%であったが、2月は37.8%と急伸、ここ1-2か月で一気に比率を高めた。

 図は、BCNランキングによる3月の地デジ対応モデルのみを抽出し、メーカー別販売台数シェアを示した。この結果、首位は東芝でシェアは28.9%、2位はシャープ(21.8%)、3位は松下電器産業(16.7%)であった。東芝は昨年12月の時点では3位にとどまっていたが、今年1月にトップシェアを奪取、それ以降首位の座をキープする。一方、12月に首位だった松下は、3月には3位へとダウンした。そのほか、12月に4位だったシャープが3月には2位に上昇するなど、激戦となっている。

 地デジ対応の上位モデルでは、首位が東芝の「RD-XD71」、2位は松下「DMR-EX100-S DIGA」、3位はソニー「RDZ-D50 スゴ録」の順。この上位3機種のHDD容量は200-250GB、平均実売価格6-8万円程度。地デジ対応モデルは、1月まで市場全体の機種別シェアで5位以下にとどまっていたが、2月に東芝の「RD-XD71 RD-Style」が2位に入り、3月も2位をキープするなど存在感を示しつつある。

 DVD・HDDレコーダー市場全体では、ソニーが首位をキープしており、3月の機種別シェアでも、地デジ未対応の「RDR-VX30 スゴ録」がトップを獲得した。HDDを搭載していないタイプで、平均実売価格が約2万7000円と低価格である点が支持を集めている。

 上位の人気機種をみると、トップが3万円以下のHDD未搭載製品で、2位と4位が6-7万円の地デジ対応モデル、これら以外は5万円前後のVHS・DVD・HDDの3in1モデルとなっている。地デジ搭載モデルへのシフトが進んでいるなかで、低価格で録画ができるベーシックな製品やVHS搭載など、ユーザーニーズの多様化が色濃く現れている。
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