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液晶テレビの市場動向

2006/05/01 16:51

週刊BCN 2006年05月01日vol.1136掲載

20-30V型が拡大

春商戦は中小型が人気


 液晶テレビ市場では、32V型のみの販売台数が30%前後を占め、主流となっていたが、ここにきて20-30V型の中小型のシェアが拡大している。

 図は、昨年12月2週目(12月12-18日)と今年4月2週目(4月10-16日)の販売台数のサイズ別構成比を比較したもの。昨年12月2週目に33.8%を占めていた32V型は、今年4月2週目は29.6%に縮小。一方、20-30V型は、31.3%から36.6%に拡大している。

 さらに、30V型以下の中小型全体と、32V型以上の中大型の2つに分けると、販売構成比はほぼ半々だが、今年3月の月次データで30V型以下の中小型が販売構成比の64%に達したほか、4月2週目も55%を超えている。

 これらのことから、年末商戦では32V型の販売が拡大し、大型化への弾みがついたが、春商戦では中小型の需要が拡大したとみることができる。

 4月2週目の機種別シェアでは、首位がシャープ「LC-32BD1 AQUOS」(7.2%)、2位がソニー「KDL-32V1000 BRAVIA」(6.6%)で32V型の人気が高い。30V型以下の中小型の販売については、昨年12月(12月12-18日)のランキングで上位15機種のうち7機種だったことに対して、4月2週目は、上位15機種のうち10機種に拡大している。

 平均実売価格は、13-15V型が4万円前後。20V型は10万円前後(地上デジタルチューナー搭載モデル)で、32V型と比較すると半分程度の価格。シェア5-6位で推移しているシャープの20V型「LC-20AX5 AQUOS」をみると、価格は10万円強だが、昨年12月から大幅な価格下落はしていない。

 シャープでは、「春商戦でCRT(ブラウン管)テレビからの買い替えや2-3台目の買い増し需要が増えた」(大塚雅章・専務取締役国内営業本部長)ことで、15V型や20V型などの中型テレビの販売が活発化したという。さらに、中小型の需要は「今後も増えるだろう」とみている。

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