店頭流通

独ジーデータソフトウェア ウイルス対策で日本市場参入 ドイツのNo.1ソフトを投入 まずは個人、次いで法人へ

2006/07/03 16:51

週刊BCN 2006年07月03日vol.1144掲載

 独セキュリティソフトメーカーのジーデータソフトウェア(カイ・フェゲCEO)は、年内に日本市場に参入する。ウイルス対策ソフトと、同機能に加えスパイウェア対策やフィッシングも撃退する統合セキュリティソフトの2タイトルを販売する。まずは個人向けに販売し、その後法人市場にも進出する。同社はドイツのセキュリティソフト市場で約40%のシェアを獲得するNo.1メーカーだ。

 今回投入するのは、ウイルス対策ソフト「AntiVirusKit(アンチウイルスキット)」と、ウイルス対策に加えパーソナルファイアウォール、フィッシングおよびスパイウェア、スパム対策機能などを搭載した統合セキュリティソフト「同 InternetSecurity」。定義ファイルの更新の速さやウイルススキャンエンジンを2つ搭載していることが主な特徴だ。同社の調べによると、更新スピードの速さでは、「ある時間内にシマンテックが1回更新したのに対し、同社のソフトでは168回更新した」(ジャグ山本・ジーデータ日本支社支社長)という。他社よりも優れた機能性を前面に押し出す。

 まずは一般消費者向けに年内に発売する。価格は未定としているが、ドイツでは「同 InternetSecurity」を約70ユーロ(約1万円)で販売している。日本でも高機能をうたい、「他社製品よりも多少高くなる」(山本支社長)という。パッケージソフトの店頭販売とウェブサイトからのダウンロードで販売する。販売にあたっては、ソフト販売会社のアイフォー(安藤健一社長)を販売元としてビジネス展開する。ジーデータのシェア目標は「発売後1年間で2.5%、3年後には7%の獲得を目指す」(井樋光・営業事業部長)。

 一般消費者向けに販売した後は、法人向け市場にも進出する。ターゲットは従業員50人以下の中小企業で、消費者向けソフトに、複数のPCを一元管理する機能を加えて企業・団体版を商品化する。時期や販売チャネルは未定という。

 同社はウイルス対策ソフトを1987年から開発しており、ドイツのセキュリティソフト市場でメーカー別シェアは32%を獲得し、シマンテックに次いで2位。製品別シェアでは、約40%を獲得して首位に位置する。ドイツほか、欧州を中心に約10か国に支社を置いて販売している。セキュリティソフトのほか、DVDコピーソフトなども開発・販売しているが、売上高の80%をセキュリティソフトが占めている。
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