店頭流通

ソースネクスト セキュリティソフトのシェア2位に 更新費用ゼロ円の新モデルがけん引 法人でも引き合い強く

2006/07/24 18:45

週刊BCN 2006年07月24日vol.1147掲載

 ソースネクスト(松田憲幸社長)は、「BCNランキング」週次データのセキュリティソフト部門で販売本数シェア27.6%(7月3-9日)を獲得し、メーカー別本数シェアでトレンドマイクロを抜いて2位に躍進した。27.6%のシェア獲得は同社にとって過去最高。7月6日に発売した更新費用が必要ない新版「ウイルスセキュリティZERO」が発売直後から急速に販売を伸ばしている。

 「ウイルスセキュリティZERO(ゼロ)」の発売日7月6日を含む7月3-9日のBCNランキング週次データで、ソースネクストのメーカー別販売本数シェアは27.6%。前週(6月26日-7月2日)のデータは13.1%で、ZEROを販売開始したことでシェアを約2倍に引き上げた。これにより、ソースネクストの本数シェア順位は、トレンドマイクロに4.3ポイントの差をつけ2位に躍り出た。27.6%のシェア獲得は、同社がセキュリティソフトの販売を開始した1999年4月以来過去最高となる。

 販売本数以上に金額シェアが大きく伸びた。6月26日-7月2日のソースネクストの金額シェアは、5.4%だったが、7月3-9日のデータでは、20.7%と約4倍に急伸した。これまで1980円という低価格を保持してきたため、金額シェアはこれまで10%以下だったが、20%台に到達した。

 一般的なウイルス対策ソフトは、ソフトを最新の状態で使うために毎年更新費用がかかるが、ZEROではその更新コストが不要。ソフトの価格3970円だけで、常に最新の状態でウイルスやスパイウェアなどの不正プログラムの侵入を防ぐ。

 小嶋智彰執行役員は、「更新費用がかかることと、更新手続きにわずらわしさを感じているユーザーは多い。その課題を解決できる製品コンセプトが受け入れられた」と説明。「これまでウイルス対策を行っていなかった2台目、3台目用に購入しているユーザーが多い」とも分析している。金額シェアが大幅に伸びた理由については、「5ユーザーや10ユーザーパックなど複数のライセンス商品の販売が好調なため」という。

 ZEROは一般消費者向けに販売している製品だが、販売が伸びている理由のひとつとして小嶋執行役員は、法人ユーザーからの引き合いの強さをあげている。「SOHOや零細企業などの法人がオフィスPCに導入するために、店頭で買い求めている」という。

 従来のウイルスセキュリティは、1980円という低価格を武器に、これまで220万人のユーザーを獲得している。
  • 1