店頭流通

ソニー BRAVIAでネットワーク機能を強化 32インチ以下の2台目需要拡大へ

2007/04/09 18:45

週刊BCN 2007年04月09日vol.1182掲載

 ソニーは、液晶テレビ「ブラビア(BRAVIA)」の新製品を発表。4月25日から順次発売する。上位のJ5000シリーズでは、120Hz駆動のパネルを採用することで、動きが速い映像のぶれを抑制。さらに、ブラビア専用のオンライン情報サービスの提供や、DLNA(デジタル・リビング・ネットワーク・アライアンス)によって、別の部屋にあるコンテンツを手軽な操作で視聴できる連動機能も搭載した。

 BCNランキングによると、今年2月の液晶テレビ市場におけるソニーのシェアは23.6%で、シャープの47.4%に次いで2位。だが、40インチ以上に限定すると55.3%と半数を突破。2位のシャープの39.7%を大きく引き離している。

 同社では、大画面テレビに焦点を絞った戦略を打ち出しており、これが40インチ以上で高いシェア獲得につながっている。新製品は、40インチ以下の強化が中心で、2台目需要の開拓が狙いとなる。

 モーションフローと呼ばれる120Hz駆動が可能な液晶パネルを採用した40/32インチのJ5000シリーズ、普及型として用意した40/32/26/20インチのJ3000シリーズの2シリーズを用意。市場想定価格は、40インチのJ5000シリーズで30万円前後となっている。

 両シリーズとも、デジタルテレビ向けのポータル「アクトビラ」への対応のほかに、ソニー独自のネットコンテンツを利用できる「アプリキャスト機能」を装備。また、DLNA対応で、離れた部屋のDVDレコーダーやPCなどに蓄積されたコンテンツを視聴することができる「ソニールームリンク」機能を搭載した。

 32インチ以下の製品で、ソニールームリンク機能をいち早く搭載したのも、リビングのDVDレコーダーに蓄積しているコンテンツを、書斎などに設置した薄型テレビから視聴するといった使い方を想定しているため。32インチ以下の製品における付加価値提案によって、この領域でのシェア拡大を目指す。

 「感動高画質の実現といったテレビの基本機能の強化だけでなく、ネットワークによる新たなテレビの楽しみ方を提案したのが今回の製品」としており、これらの機能は、今後のBRAVIAシリーズに標準搭載されることになりそうだ。
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