店頭流通

ソースネクスト 更新料金0円ソフト 「ZERO」増強へ

2008/06/02 18:45

週刊BCN 2008年06月02日vol.1237掲載

第5、第6のタイトル発売を示唆

 ソースネクスト(松田憲幸社長)は、ソフトのバージョンアップや更新料金が不要の「ZEROシリーズ」のラインアップを強化する。これまではソフトのタイトル数確保に力を注いできたが、バージョンアップ料金がかからないことがユーザーにとって受け入れやすいソフトは「ZEROシリーズ」としてブランド化する計画だ。単価の高いソフトのラインアップ強化を図ることで、売り上げ増加を狙う。

 ソースネクストは2003年、「ソフトのコモディティ(日用品)化戦略」(松田社長)を打ち出し、「1980円ソフト」の販売を複数のジャンルで展開。低価格ソフトのタイトル数確保に力を注いできた。さらに、06年には新たな試みとして、セキュリティソフトで更新料金が不要な新ソフトを発売。価格は1980円より高額だが、他社製ソフトにみられないメリットを打ち出した。このソフトのシェアは急上昇し、同社の全ソフト販売額の約半分を稼ぐヒット商品に成長。シェアは今も伸び、4月のBCNランキング月次データでは、メーカー別販売本数シェアで2位に位置する。同社はその後もセキュリティソフトのコンセプトを他ジャンルにも横展開し、現在4タイトルをバージョンアップ料金および更新料金がかからないソフト「ZEROシリーズ」として商品化している。

 青谷征夫・取締役プロデュースグループ担当執行役員は、「ソフトのタイトル数は十分揃った。今後はバージョンアップ費用不要が受け入れられて販売が伸ばせる可能性があるジャンルのソフトは積極的に『ZERO』化を検討する」と説明。タイトル数の増強よりも、「ZEROシリーズ」の拡充にシフトし、今後第5、第6の「ZEROシリーズ」の商品化を示唆している。

 現在ソースネクストが「ZEROシリーズ」としてラインアップするソフトは、(1)セキュリティ(2)携帯電話(3)ハガキ・毛筆(4)ホームページ作成の4ジャンルとなっている。

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