店頭流通

デジターボ 「ウイルスドクター」販売終了

2009/07/13 18:45

週刊BCN 2009年07月13日vol.1292掲載

他社製品への乗換えを促す

 セキュリティ関連製品などを手がけるデジターボ(小坂崇氣代表取締役)が販売するコンシューマ向けアンチウイルスソフト「ウイルスドクター」の販売が終了した。サポート終了の2010年10月29日の18時まで、定義ファイルのアップデートなどを続ける。今後は「特別ご優待製品」を用意し、ユーザーに他社製品への乗換えを促す。


 「ウイルスドクター」は、中国のソフトウェア開発ベンダー、北京江民新科技術有限公司の製品を、日本市場向けにローカライズしたもの。ソフトウェア開発・販売のデジターボが、03年3月に販売を開始した。イメージキャラクターとして、タレントの乙葉を起用し、価格を4980円と当時としても安価に設定するなど、話題になったアンチウイルスソフトである。BCNランキングでは、初登場の03年4月にセキュリティソフト販売本数で12位と健闘した。

 HP上の発表では、「Ver.11」が09年6月30日で販売を終了。継続利用手続きも同日で締め切った。現在の「Ver.11」ユーザーには、使用期限まで不具合対応・ワクチン提供などのサポートを行う。また未使用・未登録の製品は、今年10月30日までにユーザー登録を完了することで、1年間利用できる。サポートサービスの提供の最終期限は、2010年10月29日18時まで。

 今後、他社製品に乗り換えるユーザーには「特別ご優待製品」を用意する。具体的には、ロシアのカスペルスキー研究所が開発し、国内ではジャストシステムが06年から販売する「Kaspersky Anti-Virus」などの製品を推奨していくとしている。

 カスペルスキー製品は強固なウイルス対策エンジンで知られ、グローバルで高い販売実績をもつ。国内市場でもコンシューマ向けだけでなく、法人向け製品のOEMなどで実績があり、ラインアップの拡充などでシェアを伸ばしている。

 デジターボ社では「カスペルスキー製品の世界最高水準の検知率にひかれ、推奨製品にした」と理由を話す。ジャストシステムは「Kasperskyのすぐれたセキュリティ性能を、多くの方に知っていただける良い機会を得たと思っている」としている。(鍋島蓉子)
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