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「ミラーレス一眼」が急伸 ソニーの新製品投入が刺激に

2010/08/19 16:51

週刊BCN 2010年08月09日vol.1345掲載

 2010年6月、デジタル家電はほぼすべてのジャンルで販売台数が前年を上回った。画像関連機器では、デジタルカメラの売れ行きが好調。なかでも、「ミラーレス一眼」の躍進が著しく、台数・金額ともに前年比2ケタの伸びをみせている。

 レンズ交換型デジタルカメラに占めるミラーレス一眼の台数構成比は、6月、32.5%へと急拡大した。ソニーが同月にミラーレス一眼「NEX-3」「NEX-5」の2機種を発売したことが、好調の要因となっている。ミラーレス一眼は、通常の一眼よりも軽量でコンパクトなボディを採用している。これまで一眼に関心をもちながらも、重さや大きさを嫌ってコンパクトデジタルカメラを選択していたユーザー層の購買意欲を刺激することに成功したようだ。

 6月のレンズ交換型デジタルカメラのメーカー別台数シェアでは、ソニーが19.4%を獲得。前月の約3倍に急伸した。ソニーは、新モデルの「NEX-3」「NEX-5」を武器に、6月時点で1位のニコン(30.8%)、2位のキヤノン(26.6%)に迫る勢いをみせている。

 他の家電をみても、台数が前年のレベルを上回ったジャンルが多い。例えば、薄型テレビは、台数で前年同月比135.1%を記録した。一方で、金額は98.3%と前年を下回っている。2台目のテレビとして利用するサブテレビ需要で小型サイズの比率が高まっていることが、金額の前年割れに影響しているようだ。台数で前年を下回ったのは電子辞書とプリンタサプライのみ。デジタル家電関連市場の全12ジャンルのなか、10ジャンルが前年を上回る伸びを示している。

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